Chrome 拡張機能の Vimium が便利すぐる
僕は普段文章やプログラミングを書くときは Vimというテキストエディタを使っています.
Vim を使われている方なら理解していただけると思うのですが, 一旦 Vim のキーバインディングに指が慣れてしまうと, Vim 以外では文章を書きたくないという思考に陥ってしまいます.
そんな Vim にどっぷり侵されてしまっている僕なのですが, あるとき Vimium という Google Chrome 拡張機能を見つけました.
なんでも Vim ライクなキーバインディングを Chrome 上で使えるようにしてくれるものです.
Vim が大好きな僕にとっては試さないわけにはいきませんでした.
早速使ってみると j
で下スクロール k
で上スクロール h
で左スクロール l
で右スクロールと Vim を使っている時のようにブラウザをスクロールできました.
しかもとっても滑らかに.
f
でサイト内の画面範囲で表示されている全てのリンクの隣にアルファベットの組み合わせ文字が表示されて, その表示された文字をタイピングゲームのように入力するとそのリンクに飛べるというものです.
もうカーソルをリンクに合わせる必要がありません.
J
で左のタブに移動 K
で右のタブに移動 H
でブラウザの戻る L
でブラウザの進むとなっています.
このようにキーボードのホームポジションから指を離すことなく主要なブラウジングアクションを行えてしまいます.
正直このアイディアを考えられた方には天才と言いたくなってしまうレベルで, そのくらいに便利です.
おすすめのキーバインディング
j
, k
, h
, l
, f
, J
, K
, H
, L
だけでも十分便利なのですが他にもあと 50 近くの便利なキーバインディングが用意されてあります…
?
キーで全てのキーバインディングを表示させることができます.
その中でも僕が特に便利だと思うキーバインディングをご紹介させていただきたいです.
キーバインディング | 説明 |
---|---|
j | 下スクロール |
k | 上スクロール |
gg | 一番上までスクロール |
G | 一番下までスクロール |
d | 画面半分分下にスクロール |
u | 画面半分分上にスクロール |
h | 左スクロール |
l | 右スクロール |
r | ページリロード |
yy | 現在の URL をクリップボードにコピー |
p | 現在のタブでクリップボードに保存されている URL もしくはキーワードを検索する |
P | 新しいタブでクリップボードに保存されている URL もしくはキーワードを検索する |
gu | 現在の URL の一つ上の階層に飛ぶ |
gU | 現在の URL の一番上の階層に飛ぶ |
gi | ページ内の最初のテキストインプットにフォーカス (Google の検索結果のページなどで使える) |
f | 現在のタブでリンクを開く |
F | 新しいタブでリンクを開く |
yf | リンクをコピー |
[[ | 前のページへ (Google の検索結果のページなどで使える) |
]] | 次のページへ (Google の検索結果のページなどで使える) |
/ | ページ内検索 |
n | 次の検索マッチしたワードに飛ぶ |
N | 前の検索マッチしたワードに飛ぶ |
H | ブラウザの戻る |
L | ブラウザの進む |
t | 新しいタブを開く |
J | 左のタブに移動 |
K | 右のタブに移動 |
^ | 最後に訪れたタブに移動する |
yt | 現在のタブをコピー |
x | 現在のタブを閉じる |
X | 最後に閉じたタブを開く |
<< | 現在のタブを左に移動させる |
>> | 現在のタブを右に移動させる |
? | ヘルプを表示する |
gs | ソースコードを新しいタブで表示する (メタ情報を調べたいときなどに便利) |
少々長くなってしまって申し訳ありません.
ですがこれらのキーは本当に日常的によく使わせてもらってます.
さらに Vim のようにこれらのキーバインディングアクションは最初に数字を入力して後に続くキーバインディングアクションをその数字分反復させることができます.
なので現在のタブを左に 3 つ動かしたい時は 3<<
と入力すればできます.
現在の URL の 2 つ上の階層に行きたいときは 2gu
となるわけです.
本当によく作られていて Vim のテキストを効率的に編集するためのキーバインディングがとても繊細に巧みに取り込まれています.
注意していただきたいこと
ただ注意していただきたいキーバインディングがあります.
それは p
(小文字) と P
(大文字) です.
この 2 つは押されたと同時にクリップボードに保存されているテキストを Google 検索します.
なので何かのテキストや URL をコピーしてそれを検索したいときはいいのですが, もしコピーした内容が何かのアカウントの ID だったりパスワードだったりしてもし p
や P
を押してしまうと, その内容を Google 検索してしまうというわけです.
現在の Google 検索は HTTPS なのでもしそういった機密的な情報を誤まって検索したとしても流出するリスクは少ないと思いますが可能性が 0 とは言い切れません.
なので便利と危険はよく隣り合わせと言われますが, そこまでではないのかもしれないですが, 少し注意して使う必要があると思います.
あとログイン画面などでメールアドレスなどを入力するテキストインプットがフォーカスされている状態だとただの文字入力になってしまうので Vimium のキーバインディングを使うことができません.
なので Esc
もしくは control + [
を押してフォーカスを外してあげる必要があります.
サイトによっては最初から一番最初のテキストインプットにフォーカスされるようにデザインしているところもあるので少し注意が必要です.
まとめ
そういうこともありますが断然得られるメリットの方が大きいです.
Vim を使われている方だったらきっとお気に召すはずです.
Vim を今まで使ったことがない方でもノートパソコンをメインで使う方, よくカフェや新幹線の中などでノートパソコンを使う方だったら一考の価値があると思います.
マウスを使わないでブラウジングできるというのはそのような場所では大きなアドバンテージになるかと思いますので.
もちろん最初は Vim キーバインディング独特の h
, j
, k
, l
などにに違和感を覚えられると思いますが, 慣れてしまえば便利に感じられるのではないでしょうか.
僕が Vim 好きということもありますが, Vimium という存在と便利さを知ってしまった以上, Chrome を Vimium 無しで使うという気にはなれなくなってしまいました.
なのである意味中毒性もある拡張機能ですがとってもおすすめです.
インストールは下のページから Install のボタンを押すと Google Chrome 拡張機能のインストールページに飛ぶのでそこからインストールできます.
ぜひ興味を持たれた方は一度お試しください.
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